借金問題で頭を抱える状態になった時、解決方法は3つあります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
任意整理は、債務整理の中でも1番手続きが簡単で、1番選ばれている方法でもあります。
一言で債務整理と言っても、それぞれの手続きでは、効力が違うのでどれを選択すればいいのかと考える場合もあるでしょうし、簡単な手続きの任意整理を選びたくなる方が多いです。
それは、任意整理の方が弁護士費用も安く、裁判所を介した手続きも必要がないという大きな特徴を持っているからです。
(当事務所は、1社18,000円です)
でも、その任意整理の概要をよくわからずに依頼してしまうと、思わぬ無駄な弁護士費用を払うことにもなりかねません。
ということで、今日は、任意整理のメリット・デメリット、リスクやクレジットカードの話まで詳しくご説明します。
任意整理とはどんな効力がある債務整理なのか?
まず、任意整理とはどんなものなのかをご説明します。
手続きは、とってもカンタン!
弁護士が利息カットの和解交渉をします。
つまり、
弁護士に依頼するだけです!!
次に、メリットとデメリットの話をします。
任意整理をする6つのメリット
①任意整理したい債権者を選ぶことができる
②弁護士が受任通知(※)を送ることで、支払いや取立てがストップする
③利息カットで、総支払額が減る
④元金だけを支払うから完済までが明確化する
⑤毎月の返済額が減る可能性がある
⑥手続きが簡単
任意整理の最大の魅力は…
複数のクレジットカード、キャッシングなどの借入先を自由選択できることです!
ただし、同一発行会社、同一の保証会社からの借入がある場合は、併せて任意整理をすることになるのでご注意ください。
※受任通知とは
↓ ↓ ↓
あなたから依頼を受けると、依頼を受けた日に債権者に送ります。
これを送ることで、金融会社は、債務整理が終わるまで、あなたに取立や支払いを求めることができなくなります。
次にデメリットです。
任意整理をする5つのデメリットとリスク
一見、良いことづくしに見える任意整理にも、デメリットは存在します。
- 収入がないとできない
- ブラックリストに登録されてしまう
- 他の債務整理に比べれば返済額は高額になる
- 任意整理に応じてくれない債権者がいる
- 任意整理しないクレジットカードも使えなくなる
それぞれ解説します。
①任意整理は収入がないとできない
任意整理は、
返済を免除してもらうものではありません。
毎月の返済額が難しいから、見直しをすることです。
よって、
毎月の返済の約束をすることが不可欠になります。
任意整理を行うには、あなたに収入がなくては、返済していくことができないことになってしまいます。
最終的に、債権者とあなたとで、和解合意した金額を3~5年で返済していくことをしていかなくてはいけません。
②任意整理をするとブラックリストに登録されてしまう
裁判所で手続きをするわけではありませんが、本来支払っていくはずの約束が守れないことになります。
債権者は、あなたの信用情報を事故情報として登録し、俗に言うブラックリストとして扱われることになります。
ブラックリスト期間は、完済から5年残ります。
その期間は、
あなたが新たに融資や借入、保証人になることができなくなります。
あまり意識を傾けていないところだと、スマホの機種変更をする時の割賦契約も信用情報が登録されているので、分割では契約できなくなってしまうことを注意してください。
これまで、必死になって返済してきたものが、減額される代わりの対処としては、重たく感じるかもしれませんが、あなたの生活が再スタートを切れるのなら、しばらくの我慢も必要なことだと受け止めていただきたいです。
③任意整理は他の債務整理に比べると返済額が高額になりやすい
任意整理でできるのは、
将来利息をカットすることだけです。
他に債務整理には、個人再生と自己破産があります。
※個人再生は、借金を大幅にカットしてもらい、3~5年で分割払いにする手続き
※自己破産は、払いきれない借金を全部帳消しにするための手続き
どちらも裁判所での手続きが必要になります。
その2つに比べれば、任意整理は、裁判所の手続きも不要で、債権者との話し合いで解決に持って行くことができます。
しかし、その解決策は、利息をカットすることだけです。
大幅な減額は見込めません。
また、現在は、債権者は利息法を守っているため、過払い金というものも発生しません。
過払い金が請求できるような広告を見聞きすることもあると思いますが、ほとんどの方は該当しないので、債権者からお金が返ってくることはありません。
2010年6月17日以前の借金ではない場合は対象外です。
よって、毎月の返済額は、あなたが期待しているほど減らないかもしれません。
④任意整理に応じてくれない債権者とは
任意整理は、裁判所での手続きを踏まず、法的な効力を持つものではないので、中には、応じてくれない金融会社もあります。
それだけではなく、最近の傾向では、任意整理に応じてくれたとしても、利息をつけないと応じられないという場合や分割回数の制限をする金融会社もあります。
この「利息をつけないと応じられない」という債権者で注意していただきたいのが、法定利息でという交渉をしてくる場合があるということです。
つまり、
任意整理をする意味がないケースが存在する
ということです。
これを未然に防ぐためには、弁護士選びを慎重になさってください。
債務整理に特化していない弁護士に依頼すると、その債権者がどんな意向を示すのかも知らない可能性があります。
だから、任意整理を検討される場合には、債務整理に特化している弁護士に依頼するのが大切です。
よって、あなたの予定している結果にならない場合は、個人再生や自己破産など、別の方法を考える必要が出てくることもあるかもしれないことを頭に入れておいてください。
⑤任意整理しないクレジットカードも使えなくなる
任意整理は、自分で好きに債権者を選ぶことができます。
例えば、A・B・C・Dの4社から借入があった時、AとDだけ任意整理をしたいということが可能です。
この時、任意整理をしなかったBとCについて、クレジットカードの契約があって、滞納などもなく、上手に運用できていたとしても、AとDの任意整理を行ったことで、いずれ使えなくなります。
どうして、”いずれ”という曖昧な言い方かというと、まず、任意整理をすることで、事故情報として信用情報機関に登録されることになります。
そして、任意整理しなかったクレジットカードにおいても、定期的に途上与信と呼ばれる審査が行われています。
途上与信は、契約中の債務者に問題がないかなどを債権者が定期的にチェックすることです。
ことの途上与信がいつ行われるかは、そのBとCの会社の規定によるから”いずれ”という表現になるということです。
だから、信用情報機関に事故情報として登録されていることを知ったクレジットカード会社は、利用を止めてしまうというワケです。
クレジットカードがない生活はどうなるのか?
クレジットカードが持てなくなることで、様々な心配をされる方もいらっしゃいます。
クレジットカードの代わりに関しては
- デビットカード
- ETCパーソナルカード
- その他チャージ式の決済サービス
こういったもので代用が可能です。
支払方法が後払いから、先払いになるだけです。
新規のクレジットカード、キャッシング、ローン契約を通すことは、完済から5年経つまで難しくなりますが、現在組んでいる車のローンには影響はありませんので、新規で車や住宅ローン、連帯保証人になろうとしなければ問題なく生活できることでしょう。
※賃貸契約に関しては、信用情報機関に問い合わせることはありませんが、現在、信販会社を保証会社として利用するケースも増えているのでご注意ください。不動産屋さんに信用情報機関に登録されていることを伝えれば、契約しやすい物件を紹介してもらえますのでご相談ください。
以上の注意をご理解いただければ、大きな生活の変化はありません。
ETCパーソナルカードは、保証金を預けたチャージ式のものですが、これまで通りETCを利用することは可能ですよ。
【まとめ】任意整理が相当な手続きなのかを見当しましょう!
債務整理を専門としている弁護士は、あなたの状況をお聞きすれば、どのような方針を立てるべきかということを提案することができます。
あなたの個人的な判断だけでは、その通りには難しいという場合もあります。
弁護士の言うなりではなく、あなた自身がきちんと納得のできる方針であることが大切です。
<メリット>
- 任意整理したい債権者を選ぶことができる
- 弁護士が受任通知を送ることで、支払いや取立てがストップする
- 利息カットで、総支払額が減る
- 元金だけを支払うから完済までが明確化する
- 毎月の返済額が減る可能性がある
- 手続きが簡単
<デメリット>
- 収入がないとできない
- ブラックリストに登録されてしまう
- 他の債務整理に比べれば返済額は高額になる
- 任意整理に応じてくれない債権者がいる
- 任意整理しないクレジットカードも使えなくなる
メリットがあれば、デメリットもありますので、しっかりと理解して決断するようにしてください。
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