個人再生が不認可(失敗)になる原因とは?リスクを「ゼロ」にする弁護士の対策

個人再生は、裁判所からの「再生計画認可決定」が確定してはじめて、本当の意味で『個人再生ができた』ということになります。

個人再生は、手持ちの財産を守りながら、借金総額を最大で5分の1〜10分の1へと大幅に減額できる非常に強力な制度です。さらに、「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」の要件に当てはまれば、大切なマイホームを手放すことなく住宅ローンを維持したまま、その他の借金だけをバッサリ減らせるという大きな魅力を持っています。

 

このようにメリットの大きい魅力的な制度だからこそ、

  • もし裁判所で認められず『不認可(失敗)』になったらどうしよう
  • カード会社や銀行に反対されたり、毎月の返済が途中で払えなくなったりして手続きがダメになることはないのだろうか?

と、絶対に失敗したくないからこその不安や懸念が大きく膨らんでしまいますよね。

 

結論から申し上げますと、個人再生が不認可になる理由は主に「返済能力(履行可能性)の不足」と「債権者の過半数の反対」の2つですが、弁護士が事前に綿密な準備とチェックを行うため、実際に申し立てた事件が不認可になることはまずありません!

 

今回は、個人再生が不認可になる具体的な条件と、実務の裏側で弁護士がどのようにリスクを排除しているのか、そして唯一起こりうる「想定外のケース」まで、アーク法律事務所の弁護士鬼頭が詳しく解説します。

 

 個人再生が「不認可」になってしまう2つの条件

個人再生の手続き(主に一般的な「小規模個人再生」)において、裁判所から再生計画案が不認可とされてしまうのは、大きく分けて以下の2つの場合です。

① 裁判所が「再生計画案の履行可能性がない」と判断した場合

これは、再生計画案で定めた月々の返済額を「債務者(あなた)が毎月継続して払っていくことができない」と裁判所が判断した場合です。
② 小規模個人再生で「過半数の債権者から異議(反対)」が出た場合

小規模個人再生では、提出した再生計画案に対して債権者による意見聴取(多数決)が行われます。この際、以下のいずれか一方でも当てはまると不同意となり、不認可となります。

  • 「債権者の頭数」の半数以上が反対したとき
  • 「借金の総額」の2分の1を超える金額を持つ会社が反対したとき

 

弁護士 鬼頭
しかし実際には、ほとんどの消費者金融やカード会社は反対してきません。ただ、「ほぼ確実に反対票を投じてくる」という要注意な会社がいくつか決まっています。

 

1つずつ解説していきます。

 

なぜ「返済不能(履行可能性なし)」で不認可になることが『まずない』のか?

「途中で払えなくなって裁判所に落とされたらどうしよう……」と不安になるかもしれません。

しかし、現実には弁護士が申し立てた個人再生が「履行可能性なし」として不認可になることは、まずありません。

 

なぜなら、弁護士はご依頼(受任)を受けた直後から、以下の準備を毎月徹底して行うからです。

申立て前に行う「積立テスト」と「家計収支表」の作成

月額弁済額相当額の積立て

依頼後すぐに、将来の再生計画案で予定している「毎月の返済額と同じ金額」を実際に積み立てていただきます。

 

毎月の家計収支表の作成

収入と支出のバランスを毎月細かく記録・確認します。

 

弁護士 鬼頭
つまり、「再生計画案の返済額を毎月払っていけるかどうか」は、裁判所へ申し立てる前の段階で100%分かります。

 

受任弁護士は、「この収支と積立実績なら毎月確実に支払っていける」と確信してからはじめて裁判所へ個人再生の申立てを行います。だからこそ、申立て後に裁判所の判断で履行可能性なしとされることは原則として起こらないのです。

 

要注意!個人再生で反対票を投じてくる「3大債権者」

小規模個人再生で過半数の反対が出るケースですが、実は実務上「異議(反対)を出してくる金融会社」というのはあらかじめ決まっています。

大多数の消費者金融やカード会社は反対してきませんが、以下の3つのグループは原則として機械的に反対票を投じてくる代表格です。

 

注意すべき債権者グループ該当する主な会社・サービス注意点・裏側のつながり
① 楽天グループ楽天カード、楽天銀行個人再生の実務において、原則として反対票を出してくる代表格です。
② アコム系(保証会社含む)アコム、三菱UFJ銀行(バンクイック)、セブン銀行、十六銀行、三十三銀行、中京銀行などアコム単体だけでなく、多くの銀行カードローンの「保証会社」になっているため、アコムの判断で一括して反対票が投じられます。
③ 公的機関・政府系日本政策金融公庫、信用保証協会などお堅い組織であるため、規定に則って機械的に反対してくる傾向が強いです。

 

なぜ「債権者の反対」によって不認可になることも『まずない』のか?

上記の「反対派」が借金の中に混ざっていたとしても、実際の反対によって再生計画案が不認可になることも、基本的にはまずありません。

これにも、実務上の明確な理由があります。

理由①:反対派が過半数を超えるなら、事前に「給与所得者等再生」へ変更するから

弁護士が債権調査を行った段階で「反対してくる債権者の債権額が全体の過半数を超えている」と判明した場合、弁護士は申立てを行う前に、もう一つの手続きである「給与所得者等再生」へ変更します。

給与所得者等再生であれば、債権者の同意・不同意に関係なく、裁判所の判断で強制的に借金を減額してもらえるため、反対による不認可を100%回避できます(※会社員など安定した収入があることが条件です)。

 

理由②:裁判所も受付段階で弁護士に照会をかけるから

もし異議を出す債権者の額が過半数を超えている状態で申し立てようとしても、裁判所の受付段階で「この債権者構成だと過半数の異議が出ますが、このまま進めますか?」と受任弁護士に照会が入ります。そのため、見切り発車で不認可になることはありません。

 

ごく稀に起こりうる「想定外の不認可」の理由とは?

事前チェックを徹底していても、現実にごく稀に「反対票によって不認可になるケース」が発生することがあります。

それは、「受任段階の債権調査では反対派が過半数以下だったのに、最終的な認可段階で反対派の債権額が過半数を超えてしまった場合」です。

 

なぜそんなズレが起きるのか?

個人再生の手続きは、最初に弁護士が債権者から開示された情報を基に作成する「債権者一覧表」に沿って進行します。

しかし、手続きが進んで裁判所に最終的な「確定債権届出書」が出揃う際、遅延損害金の加算や利息計算の確定によって、特定の債権者の届出額が想定より膨らむことがあります。

その結果、申立て時点では「49%(セーフ)」だと思っていた反対派の割合が、届出額の確定によって「51%(過半数超え)」に逆転してしまうということが起こり得るのです。

 

弁護士 鬼頭
だからこそ、アーク法律事務所では数字がギリギリになることが予想される場合、最初から余裕を持った試算を行い、より安全な給与所得者等再生への切り替えも含めて慎重に手続きを進めます。

 

まとめ|失敗しない選択肢を提示するのが弁護士の仕事です

債権者が反対してくるかどうかは、パズルを組み立てるようなものです。どの会社から、いくら借りていて、どこが保証会社になっているのかを正確に把握すれば、申し立てる前に「どちらの手続きを選べば100%成功するか」を予測できます。

 

弁護士 鬼頭
だからこそ、アーク法律事務所では直接面談相談の上で事前のシミュレーションを行うことを徹底しています。

 

  • 毎月払えるか?
    → 申立て前の「積立テスト」と「家計収支表」で事前に実証する
  • 反対されないか?
    → 債権者の割合を事前に試算し、危険なら「給与所得者等再生」へ切り替える
  • 確定額のズレは?
    → ギリギリの数字で攻めず、余裕を持った安全ルートを選択する

 

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