個人再生の返済額を決める「大切な計算」を一緒に紐解きましょう。
個人再生(給与所得者等再生)を検討する際、一番気になるのは「結局、毎月いくら返済することになるの?」という点ではないでしょうか。
返済額を決める基準の一つに「可処分所得」というものがあります。
言葉だけ聞くと難しく感じますが、要するに「あなたの収入から、生きていくために最低限必要な経費を引いて、手元に残るお金」のことです。
この計算がなぜ重要なのか、そしてどうやって算出するのか。
今日もアーク法律事務所の弁護士鬼頭が、わかりやすく専門用語をかみ砕いて解説します。
準備するものは「源泉徴収票」2年分だけ!
複雑な計算に見えますが、あなたが用意する資料はシンプルです。
直近2年分の源泉徴収票をお手元に準備してください。
計算の第一歩は、過去2年間の「手取り額」を割り出すことから始まります。
1.「支払金額」を確認
源泉徴収票の「支払金額(額面)」を2年分合計します。
2.税金などを引く
そこから、同じく記載されている「所得税」「住民税」「社会保険料」を2年分引きます。
3.1年分に直す
合計額を「2」で割り、1年あたりの平均的な手取り収入を出します。
もし源泉徴収票が手元にないときは?
「紛失してしまった」「会社に再発行を頼みにくい」という方もご安心ください。
お住まいの市区町村の役所で発行してもらえる「所得証明書(課税証明書)」があれば、同じように計算が可能です。
「最低生活費」を差し引いていきます
次に、国が定めたルールに従って、生活していくために必要な「最低生活費」を引いていきます。
ここには、あなたやご家族が人間らしく暮らすための以下の経費が含まれます。
- 個人別・世帯別の生活費
家族構成に応じた食費や衣服代など - 住居費
住むために必要なコスト - 冬季特別生活費
寒い時期の暖房代など - 勤労必要経費
仕事を続けるために必要な経費
1年分になるように計算してみてください。
「自分の生活実態と少し違うかも…」と感じることもあるかもしれませんが、これらはすべて「民事再生法」という法律の政令で公平に定められている基準です。
「2年分の余剰金」が返済の基準になります
手取り収入から最低生活費を引いた金額に、最後に「2」を掛けます。
これが、あなたの「2年分の可処分所得(自由に使えるはずのお金)」です。
個人再生の返済額は、以下の2つを比べて「金額が大きい方」に決まります。
- 借金の総額から法律で計算された「最低弁済額」
- 今計算した「2年分の可処分所得」
毎月の返済額はどう決まる?
こうして算出した「2年分の可処分所得」が、そのまま返済総額の基準になります。
ただし、個人再生には「清算価値」というルールもあります。
もしあなたに高価な車や保険の解約返戻金などの財産がある場合、その価値の合計額と、この可処分所得などを比較して、より高い方の金額を返していくことになります。
最終的に決まった総額を、原則として3年間(36回払い)で割った金額が、あなたの毎月の返済目安となります。
まとめ|「これからの生活」を考えていこう
知らない言葉や知らないルールが飛び交うので、難しいなぁとか、不安もあると思います。
この計算をしてみると、思ったより返済額が膨らんでしまうケースもあれば、逆に「これなら無理なく返していける」と安心できるケースもあります。
大切なのは、数字に一喜一憂することではなく、「今の収入で、どうすれば確実に借金を終わらせ、家族との平穏な暮らしを取り戻せるか」を考えるようにしていきましょう。
自分で計算するのは少し大変ですよね。「自分の場合はいくらになるんだろう?」と不安になったら、いつでも源泉徴収票を持って相談に来てください。数字の計算をするのは私たちの役目です。
あなたに代わって、難しいことをやるのが弁護士の仕事です。お任せください。
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