自己破産をすることって、イメージの悪いことだと社会的には思われていると感じませんか?
だからこそ、自己破産するしかないと思った時に躊躇してしまうのは…周囲の目が気になりますよね。
実は、自己破産・個人再生をすることが周囲にバレるかは、5つの可能性がクリアできるかどうかだけです。
<周囲にバレる5つの可能性>
1.会社から借入がある
2.退職金見込額証明書の発行
3.官報へ掲載
4.家族の添付資料
5.引っ越し
何より、ものすごく悪いことをしている気になるので、配偶者にも打ち明けられず、限界まで抱えてしまっている方がいるのです。
僕は、魔法使いではないので、弁護士として提案できること、今後起きることをわかりやすく伝えます。
バレたくないという意思が相談者の方にあれば、まず、任意整理を検討します。
しかし、それでは、生活が回らないことが見えているときは、ゆっくりと状況と展開を説明しています。
いつも僕が相談者の方に説明している内容をそのまま、この記事では説明していきます。
自己破産・個人再生が会社にバレる3つの可能性
人の目というのは、あらゆる場面で気になりますよね。
特に収入を得る場所である「会社」にバレるというのは、本当に避けたいですよね。
これまで築いてきた体裁もあるでしょうし、不安になられる気持ちもわかります。
会社にバレる条件は決まっていますので、解説していきます。
自己破産・個人再生をすることが会社にバレる条件は「会社からの借入」
会社の「借入制度」を利用して、会社に借金がある場合
会社は、債権者一覧表に載せることになります。
よって、会社に内緒のまま手続きをすることは不可能です。
これは、偏頗弁済(へんぱべんさい)という行為となり、免責不許可事由に該当します。
つまり、会社にバレることを恐れて、万が一、支払いをしてしまった場合は、一切の破産手続きが認められなくなる可能性があるということです。
バレずにできる方法があれば教えてあげたいところですが、非常に難しい話です。
強いて言えば、第三者による弁済をしてもらえるのであれば、偏頗弁済にも該当せず、借入金を支払うことは可能です。
自己破産・個人再生をすることが会社にバレる条件は「退職金見込額証明書」
もう1つ会社にバレる案件として「退職金見込額証明書」を発行してもらう必要があります。
これは、退職するとしたら、いくらになるのかという証明書です。
会社から自己破産を疑われて怪しまれることになるので
「住宅ローン契約の審査で必要なんです」
と、言ってもらうようにお願いしています。
中には、すんなり出してくれない場合もあります。
そういう場合は、退職規定のコピーでも大丈夫です。
自己破産をした事実は「官報」に掲載されることになる
個人再生・自己破産という手続きをすると、その事実が「官報」という国の発行する新聞に載ることになります。
これは、紙面とネット公開の両方あります。
ですが、仕事柄…という人でない限り、そもそも「官報」という存在を知らないのではないでしょうか?
そのくらい影響力の少ないものです。
ですが、氏名・住所・事実の3つが載ることになるので、見る人が見ればわかってしまうものです。
あなたが、これまで「官報」という言葉を知らなかったのなら、周囲で知っている人も少ないことでしょう。
また、知っていたとしても、わざわざ、事細かくチェックしている人も業務以外ではいないことでしょう。
官報に掲載後の注意点
官報に掲載されると、ヤミ金などから、融資の勧誘が届く可能性があります。
お金に困っても、ヤミ金に手を出すことはやめてください。
怖い思いをするのは、あなたです。
では、家族などはどうでしょうか?
家族に自己破産や個人再生の事実を内緒にし通すことは可能なのか?
先に回答すると、
同居の家族に内緒で破産をするのは、非常に難しいです。
申立ての書類には、同居家族の収入についても源泉徴収票や給与明細等が必要になります。
その書類を家族の同意を得ずに入手することは、困難な家庭が多いものです。
その時点で、何に使うのかと聞かれてしまいます。
書類を内緒で準備できたとしても、
プラスの財産の処分をしなければならなくなった時の説明が付かないことも考えなくてはなりません。
例えば、住宅や車を処分するようなことが起きるのであれば、家族に説明がつきませんよね。
昨日まで使えていたものが使えなくなるようなことがあっては、示しがつきません。
できれば、内緒でというよりは、家族同意の上で、手続きを行える方がスムーズで円満です。
場合によっては、夫婦ともに自己破産または個人再生手続きをするケースもありますよ。
住宅を手放して引っ越す場合は、周囲の環境を考えて
今まで話してきた経緯で、周囲の人にバレる可能性が薄いことは理解できたと思います。
ですが、住宅を手放すことになった場合…
引っ越す先を考える必要が心理的にある場合があります。
例えば、子供の学校の環境を変えたくないと、賃貸住宅に引っ越さなくてはならなかった時…
何らかの理由で、家を手放すことになったことは近所に知れてしまいます。
こうした心理的な問題をあなたがクリアすることができるのであれば、問題はありません。
周囲の人の目が気になる場合は、子供の環境も同時に変えた方がいい場合もあるでしょう。
【まとめ】周囲に自己破産したことがバレる可能性は現実的には少ない
総合的に考えると…
- 会社から借り入れがなければバレない
- 退職金見込額証明書の発行で怪しまれることがある
- 「官報」を読んでいる人は少ない
- 家族に内緒で手続きをすることは難しい
- 引っ越しで返済困難と推測される可能性がある
周囲にバレるかどうかは、こういった問題がクリアできるかどうかです。
例えば、会社からの借り入れもなく、住宅も持っていないという場合は、周囲にバレる可能性は、とても低いと言えます。
あなたのケースと照らし合わせて、考えてみてください。
その他、ご不明な点等は、直接、弁護士にお尋ねください。
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