身内からの借金、隠していませんか?
隠そうと思っていませんか?
個人再生の手続きをする際、
- 親から借りたお金は、金融機関じゃないからリストに入れなくていいや
- 身内には迷惑をかけたくないから内緒にしておこう
と考える方はとても多いです。
しかし、個人再生は「すべての借金」を平等に裁判所へ報告しなければならないルール(債権者平等の原則)があります。そのため、親や親戚からの借金であっても、隠すことは絶対に許されません。
一見すると「手続きが不利になるのでは?」と思いがちですが、実は親からの借金を正しく報告することで、結果的にあなたにとって大きなメリットが生まれるケースもあります。
今日もアーク法律事務所の弁護士鬼頭が、親子間の借金の取り扱いについて分かりやすく解説します。
親からの借金を報告すると「得をする」ケースとは?
個人再生では、「借金の総額」に応じて、最終的に3年間で返済すべき最低限の金額(最低弁済額)が法律で決まっています。
返済額が変わらないのであれば、
すべて金融機関に払う場合
300万円すべてがカード会社などの手に渡ります。
親の借金を加えた場合
300万円のうち、約40%(約120万円)は「親への返済」として親の元に戻ることになります。
「全額返してあげられない」という申し訳なさについて
親からの借金を個人再生に入れると、他のカード会社と同じように大幅にカットされてしまう。親に大損をさせてしまうようで、どうしても心苦しい……
そう悩まれる方も少なくありません。しかし、ここで大切なのは「まずあなたが経済的に完全に立ち直ること」です。
個人再生の手続き中は、法律のルールに従ってカットされた金額(親への配分分)を支払っていくことになります。
「一生、親に個人再生によって減額された分しか返せない」わけではないのです。
まずは手続きを正直に進め、一刻も早く生活を立て直すことこそが、結果として親御さんを最も安心させる一番の近道になります。
その他の債権者においても同様です。
3年間の弁済が終われば、そのあとは、あなたの気持ちで返済することは自由です。
親からの借金を裁判所に「認めてもらう」2つの条件
ただし、何でもかんでも「親からの借金です」と言えば通るわけではありません。裁判所に「これは本当に借金(貸金債権)ですね」と認めてもらうためには、以下の2つの証拠を証明する必要があります。
① お金が実際に動いた証拠(金銭の授受)
親があなたの代わりに金融会社へ振り込んでくれた際の「振込伝票の控え」や、親の口座からお金が引き出された履歴がわかる「預金通帳」などが必要です。
※親の「タンス預金」から手渡しされた場合は、客観的な証拠が残っていないため、裁判所に認めてもらうのが難しくなるケースがあります。
② 「将来返す約束」をしていた証拠(返還の合意)
親が出してくれたお金が「もらったもの(贈与)」ではなく、「あとで返す約束の借金」だったという証明です。 親子間だと借用書を作っていないことが普通ですが、以下のような事実があれば認められやすくなります。
- 過去に一度でも、親の口座に少しずつ返済していた履歴がある
- 借用書はなくても「いつまでに返す」という具体的な期限の約束があった
まとめ|金融機関以外の借金も、まずはすべて教えてください
親子間や親族間のお金の話は、どうしても甘えがあったり、証拠が曖昧だったりして判断が難しい部分があります。しかし、法律のルールに則って正しく計画を立てれば、家族を守りながら無理のない再スタートを切ることが可能です。
「親からの借金だから書かなくていいだろう」と自己判断で隠してしまうのが、手続きにおいて一番の命取りになります。
あなたとご家族にとって、一番損のないベストな解決策を一緒に見つけましょう。
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