公庫の返済負担に悩むすべての方へ
日本政策金融公庫は、事業資金だけでなく、お子様の教育資金(国の教育ローン)など、私たちの生活に密着した融資を行っています。しかし、経済状況の変化や売上の減少により、当初の計画通りに返済を続けることが困難になるケースも少なくありません。
「返済が厳しいので、任意整理(利息をカットしてもらう交渉)をしたい」というご相談を多くいただきますが、公庫の借入れについては、残念ながら、任意整理で解決することは現実的ではないケースがほとんどです。
任意整理ができないなら…と、不安になられるかもしれませんが、あなたに合った減額方法や解決方法が必ず見つかりますので、ご不安なことは、すべて弁護士に預けてください。
なぜ公庫の借金は任意整理に向かないのか。
そして、どのような解決策があるのか。アーク法律事務所の弁護士鬼頭が、実務的な観点から詳しく解説します。
1. 多様な「公庫の借入れ」と現在の課題
公庫を利用されている方は、法人や個人事業主だけではありません。
- 事業資金: 新規開業、設備投資、運転資金、ソーシャルビジネス支援など
- 教育資金: 高校・大学への入学金や授業料(国の教育ローン)
- 生活衛生資金: 飲食店や美容業などの振興資金
最近では、融資の据置期間(利息のみの支払い期間)が終了し、本格的な元金返済が始まったことで、家計や資金繰りが急激に悪化しているというご相談が増えています。
また、借り入れ当初とは、経済状況が変わってしまったなど、個々それぞれの理由があると思います。
返済額や利息が安いと言っても、毎月の返済ともなれば、苦しくなることもありますし、追加融資を受けて、さらに生活がひっ迫してしまうケースも否定できません。
では、本題の「なぜ、任意整理が向かないのか」この核に触れていきましょう。
2. なぜ公庫の借入れは「任意整理」に向かないのか?
公庫の借入が任意整理に向かない理由は、大きく3つあります。
① メリットがほとんどない(低金利の壁)
任意整理の主な目的(効果)は、将来の利息を免除してもらうことです。
しかし、公庫はもともと年利1〜2%前後という極端な低金利です。消費者金融(年15〜18%)のように利息をカットしても、月々の支払額はほとんど変わりません。
② 月々の返済額が「倍増」するリスク
公庫は10年〜15年という長期返済が一般的ですが、任意整理をすると、原則として3年〜5年で完済しなければならないというルールに変わってしまいます。
例えば、300万円の残債がある場合、15年返済なら月々約1.7万円ですが、任意整理で5年返済にすると月々5万円に跳ね上がります。
返済を楽にするための手続きが、かえって負担を数倍にしてしまうのです。
③ 「即決和解」という非常に厳しい条件
公庫との交渉では、多くの場合、裁判所を通した「即決和解(訴え提起前の和解)」を条件として求められます。
これは、話し合いの際に「次は絶対に遅れません。遅れたら即、差し押さえされても文句はありません。」と裁判官の前で約束する手続きです。
これをしてしまうと、万が一支払いが一度でも遅れた際、公庫は裁判などの手続きを一切経ることなく、即座にあなたの銀行口座や給与を差し押さえることが可能になります。借り入れ時よりも遥かに厳しい足かせを自らハメることになりかねないのです。
3. 見落としがちな「保証人」への影響
公庫の借入れ、特に「国の教育ローン」や少し前の事業融資では、ご家族が連帯保証人になっているケースや、信用保証協会の保証がついているケースが多く見られます。
任意整理や自己破産を検討する際、ご自身が手続きをすることで、保証人であるご家族に一括請求がいくリスクも考慮しなければなりません。当事務所では、ご本人だけでなく、大切なご家族への影響を最小限に抑えるため、最適な順序と手法をご提案しています。
4.公庫以外の借入について
実際に、公庫の借入だけがお困りの場合は、上述した内容を参考にお考えください。
もしかしたら、クレジットカードやキャッシングは任意整理できるのはわかったけれど、公庫は?と思われたのかもしれませんね。
しかし、公庫の借入以外の借金がある場合には、総合的に判断をし、どのような手続きが最善策かを考えなければなりません。
1つずつ、任意整理ができるか?と調べることよりも、あなたの収入と支出状況から、最善な手続きを選んだ方が、早期に借金問題は解決します。
弁護士に相談するということは、心理的にもハードルが高いかもしれませんが、一緒にどの選択肢が、あなたに最適なのかを考えていければと思います。
まとめ|あなたにとっての「最善の出口」を共に検討するために
「公庫の返済が苦しい=任意整理」という選択は、多くの場合、事態を悪化させる結果となります。
もし現在の返済継続が困難であるならば、以下の手段を検討すべきタイミングかもしれません。
- 個人再生: 借金を大幅に圧縮し、マイホームなどを守りながら再建する。
- 自己破産: 全ての借金を免除し、新たな一歩を踏み出す。
ただし、公庫からの借入額が負債総額の過半数を超えている場合などは、手続きの選択に非常に繊細な判断が求められます。
ネット上の情報だけで判断し、手遅れになってしまう前に、まずは当事務所の無料相談をご活用ください。弁護士として、あなたの生活と事業を守るための「最善の方法」を共に考えていきましょう。
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