債権譲渡通知書とは?身に覚えのない債権回収会社からの手紙の対処法

ある日突然…

聞いたこともない会社名で

身に覚えのない手紙

「債権譲渡通知書」が

届くことがあります。

 

この手紙の中には、驚く金額の一括請求がされていませんか?

 

その差出人に覚えがなかったとしても、支払っていないお金に覚えはありませんか?

 

いやいや…

こんな金額借りた覚えがない

 

そう言いたいかもしれませんが、利息と遅延損害金が加算された金額が書面に記載されており、あなたの知らない借金額になっていないでしょうか?

 

とても驚いたことと思います。

実は、あなたの知らないところで、あなたの知らない間に債権譲渡が行われていることがあります。

 

「債権譲渡」という言葉も聞きなれないと思います。

元々、あなたに請求されていた代金や借金の返済が予定通り支払われず、滞納状態になった時、債権回収を専門としている会社に委託されることがあります。

 

債権譲渡されてしまうと、あなたが関わったことも、聞いたこともない会社から手紙や電話などが来ることがあります。

 

あなたにとって知らない差出人だからといって

いたずらだろう…

そう思っていると、後に裁判所から手紙が届いて、もっと驚くことになる場合もあります。

 

①債権回収会社とはどういうものなのか
②債権譲渡とは何なのか

しっかり理解して、今やるべき対処をしっかりと行いましょう!

 

突然、身に覚えのない債権回収会社から手紙が届くと、不安になる方は少なくないでしょう。

その手紙には「債権譲渡通知書」と書かれているかもしれませんが、この通知書が何なのか、そしてどう対処すべきかを理解することが重要です。

本記事では、債権回収会社や債権譲渡通知書について詳しく説明し、手紙を受け取った際に知っておくべきポイントをお伝えします。

 

債権回収会社とは何か

 

債権回収会社とは、金融機関やクレジットカード会社から未払いの債権(借金)を譲り受けて、債権(借金)の回収を専門に行う会社のことを言います。

サービサーとも呼ばれます。

 

簡潔に言うと、カード会社や金融業者の代わりに

〝借金の取り立てをする会社〟のことです。

 

通常、期限を過ぎても返済が行われなかった借金が対象となります。多くの方が、これまで聞いたことのない会社名であるため不安になることが多いですが、その役割や目的を理解することで冷静に対処できるようになります。

 

本来、債権回収は弁護士にしか認められていませんでしたが、弁護士の不足や難しい債権の回収のために民間の会社も債権の回収を特例として行えるように法律を設けました。

 

この法律のことを

債権管理回収業に関する特別措置法(通称:サービサー法)と言います。

 

法務大臣の許可がないと運営ができないことになっている特別な会社です。

 

借金を長く滞納していると、債権回収会社から身に覚えのない手紙が届くことがあります。

もともとの債権者を「原債権者」と表記されている場合もあります。

 

弁護士 鬼頭
あなたへの差出人である債権回収会社を以下の一覧よりご確認ください。
会社名が一致し、心当たりのある借金がある場合は、いたずらではありません。

 

  • 金融機関の貸金
  • クレジットカードの代金
  • 携帯料金
  • 水道光熱費

このような支払いが債権回収会社によって請求されることがあります。

 

主な債権回収会社

SMSの連絡を受けた場合は、各債権回収会社のHPにてご確認ください。
いたずらではない場合もあります。

債権回収会社主に取扱っている債権
アイ・アール債権回収会社株式会社アコム
三菱UFJ銀行
アプラス
アビリオ債権回収株式会社プロミス(SMBCコンシューマーファイナンス)
新生フィナンシャル(レイク)
ジャックス
モビット
アットローン
オリックスクレジット
アルファ債権回収株式会社アプラス
新生フィナンシャル
ニッセンクレジット
エー・シー・エス債権回収株式会社イオンクレジット
エムアールアイ債権回収株式会社エポス
セディナ債権回収株式会社セディナ
ニッテレ債権回収株式会社ドコモ
DCMX
ソフトバンク
ローソンCSカード
クレディセゾン
パルティール債権回収株式会社楽天カード
イオンクレジット
アプラス
プライム
SMBC債権回収株式会社三井住友銀行カードローン
SMBC信託銀行
三井住友ファイナンス&リース
セディナ
モビット

 

その他の債権回収会社については、法務省のページをご確認ください。

 

 

債権譲渡・債権譲渡通知書とは何なのか?

 

「債権譲渡通知書」とは、もともと借りていた金融機関やクレジットカード会社が、その債権を債権回収会社に譲渡したことを通知する書類です。

これにより、債権者が変更されたことが正式に通知され、以降の返済は債権回収会社に対して行う必要があることが示されます。

債権が譲渡されたこと自体は珍しくありませんが、その背景を理解することが大切です。

 

債権譲渡とは
もともとの債権者(あなたが契約していた業者、サービス、借金をしたことがある人や機関)は、あなたから予定通りの返済がなく、滞納状態となり困ることになります。
督促を送っても一向に返してもらえない場合、もともとの債権者は、債権回収を専門にやっている会社に委託し、債権を買い取ってもらい譲渡することです。これにより、あなたの債権者は、債権回収会社に債権が移ります。

 

債権譲渡通知書とは
債権者が第三者に変更されたことを債務者に知らせる通知書のことです。
この通知書は、債務者に新たな契約が交わされたわけではないため、契約内容に変更はありません。
ここに通知されている債権者に対して、今後支払っていくことになります。

 

もともと、あなたが買った商品や契約したローンや借金が何らかの理由で支払えず放置してしまっているという覚えはないでしょうか?

 

おそらく、最初の契約していた会社(もともとの債権者となります)は、あなたに督促状を送ったりしていたと思います。

 

ですが、一向に支払ってもらえないので、当然困ることになりますよね。

 

そこで、債権回収会社にその債権(借金)を買ってもらうことで、泣き寝入りすることを避けることができるわけです。

 

つまり、あなたの債権を債権回収会社に渡したことで、あなたの債権者は、最初の契約していた会社から債権回収会社に移ります。

 

 

債権譲渡通知書の例

 

借りた日(最後に返済した日)から遅延損害金という形で、利息が膨れ上がっていることが予想されます。

 

借りた金額や放置していた期間が長ければ長いほど、その請求額は大きく、多くの場合は、元金だけでなく、利息と遅延損害金を含み、一括請求の金額を提示されているでしょう。

 

この金額が高額になればなるほど、支払いは困難になることが予想されます。

 

債権譲渡に伴う心配と疑問について

 

債権回収会社に債権が譲渡されると、途端に不安が強くなることもあると思います。

 

多くの方が「身に覚えがない」と感じるのは、古い借金や保証人になった際の借金が原因であることがあります。また、クレジットカードやローン契約時に小額の未払いがあった場合でも、このような通知が送られてくることがあります。そのため、まずは本当に債務があるかどうか確認することが必要です。

 

1番最初に確認したいのは、
その借金はいつのものであるか?

 

銀行や金融会社からの借入である場合、5年で時効となります。

個人間の場合は10年で時効です。

思い当たる借金が古いものだという認識がある方は、こちらの記事をお読みください。

督促状が来た時の対処方法|見覚えのない差出人も要注意!

 

どうして、債権回収会社は新しい住所などを知ることができたのか?

もともと契約していた金融会社などに告知していた住所から転居してしまっているのにも関わらず、債権譲渡通知書や督促状が届くことがあります。

これは、債権者があなたの住民票を閲覧し、そこから新しい住所を調べることができるからです。

納得がいかないかもしれませんが、住民票の閲覧については、債権回収のためであれば可能であることが定められています。

詳しくはこちらを参照してください。

信用情報に対する不安

債権回収会社は、信用情報機関には加盟していませんので、債権回収会社から債権譲渡通知書や督促状が届いても、新たに信用情報機関に事故情報として登録されることはありません。

ですが、元の債権者があなたのことを事故情報(ブラックリスト)として載せていることは十分に考えられます。

原則、信用情報機関に事故情報として登録された場合は、完済から5年経つまでは事故情報は消えません。

JICCは、債権譲渡から1~2年で消えることが多いでしょう。

CICは、保有期限まで載ることになります。

通常の債権者よりも取立ては厳しいのか?

債権回収会社からの取立ては、回収が専門であることから、これまでよりも厳しくなることが予想されます。

電話や督促状が届くでしょう。

中には、「訪問通知」を送ってくる場合もあります。

 

また、近年は、SMSのメールで督促を行ってくるケースもあります。

身に覚えがないからと、架空請求を疑わず、該当する債権回収会社のHPにSMSに使用する電話番号が掲載されていますのでご確認ください。

 

見分けがつかない場合は、最寄りの法律事務所へご相談ください。

消滅時効の起算日は、最後に返済した日からカウントします

あなたが債務の更新(承認)を行っていなければ、最後に返済した日から5年が経過すれば、時効援用の手続きが取れる可能性があります。

ですが、時効援用をする前に借金の存在を認めた場合は、債務の承認をしたとカウントされるので、その日からまた5年が経過しないと時効援用することができなくなります。

 

時効援用についてのご相談も法律事務所では行っていますので、弁護士にご相談ください。

 

また「裁判以外の解決が希望なら電話をください」という文言などが書かれている場合も同様に時効援用ができなくなりますので、時効に到達している借金の場合はご注意ください。

 

弁護士 鬼頭
債権回収会社に何らかの返答をしてしまった後では、時効援用はできなくなりますので十分ご注意ください。
ご不安な場合は、まず、弁護士に相談することをおすすめします。

 

 

債権回収会社から手紙が届いた時の対処方法

 

債権譲渡通知書を受け取った後、無視すると法的な手続きに発展することがあります。最終的には裁判を通じて給与や資産の差押えが行われる可能性もあるため、早期に対処することが重要です。手紙が届いた時点でしっかりと対応することで、トラブルを未然に防ぐことができます。

 

もう一度最初から振り返ってみましょう。

 

1.手紙の内容をよく確認

債権回収会社の名前、連絡先は、法務省のHPに記載されている一覧のものと一致しているか確認をしましょう。

請求されている金額、理由、支払期限も合わせて確認します。

 

2.自分が本当にその負債を負っているか確認

過去に契約したことがある業者、サービス、借金したことがある人や機関など、あなたの記憶にある負債なのかを思い出しましょう。

 

※身に覚えのないない場合は、勘違いやご送付、詐欺やなりすましの可能性もあります。

時効阻止で送ってくる場合もありますので、ご不安の場合は、債権回収会社に直接連絡する前に弁護士に債権譲渡通知書を持参して相談してみてください。

 

3.対応できない場合

債権回収会社、あなたの記憶と共に間違いがなく、提示されている金額、支払期限に対応ができない場合には、債務整理を専門としている弁護士にご相談ください。

 

支払いに困った時は、債務整理に注力している弁護士に相談しよう

弁護士には、得意・不得意分野が実はあります。

今回の債権回収会社からの手紙は、債務整理を専門としている弁護士に相談することをおすすめします。

 

<あなたが考えるべきこと>

  • 負っている負債に対して向き合うこと
  • 多重債務状態にある場合には生活状況を改善すること
  • 忘れていた借金でも手続きが必要なこと
  • 借金は放置すると、給料や財産などを差し押さえを受けることがあることへの理解

 

あなたの現状がどのような状況かにもよりますが、今届いてしまった債権譲渡通知書については、

1.支払う

2.時効である場合は時効の手続きをする

3.支払えないのなら債務整理をする

この3つのどれかを選択しなくては問題が解決しません。

 

また、時効にはならず、支払いが必要な借金であった場合、利息が膨れ上がって、総返済額が大きくなっていることも十分に考えられます。

 

今のあなたの生活状況と照らし合わせて、支払いが可能なのか、難しい又は不可能なのかを考えてみましょう。

 

アーク法律事務所は、借金・多重債務問題に注力している法律事務所です。

ご相談には来所が必要です。

 

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面談相談は、平日10時より行っています。

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ご依頼は即決でなくても大丈夫ですから、まずは、あなたが安心できる未来への選択肢を見つけましょう。

 

 

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