しかし、債務整理をすることで、信用情報機関に事故情報を登録されてしまい、クレジットカードが使えなくなる、持てなくなることに不安を抱える人はとても多いです。
また、債務整理をしなくとも、支払いを滞納していることで、信用情報機関に事故情報として登録されてしまうこともあります。
あなたは、以下に挙げることを不安に感じるでしょうか?
- クレジットカードを持てなくなるのは社会的に恥じだ
- 生活の補填に使えなくなるのは困る
- 買い物に不便になるのではないかと不安になる
- 今までやれていたことがやれなくなるのでは?
この記事では、債務整理をした時にクレジットカードがどうなるのか、今あなたが抱える生活の変化への不安は本当に影響があるのかを解説します。
<よくある疑問>債務整理をするとクレジットカードはどうなるのか?
債務整理とは、以下の3つの手続きの総称です。
ワンポイントアドバイスと共にご覧ください。
将来利息をカットすることで、毎月の返済額が安くなる可能性のある手続きです。
これまで支払ってきた金額との誤差で生活は送りやすくなるはずです。
もし、まだ生活に不安があるのでは、任意整理では借金の負担が軽くなっていないということが言えます。※最近の債権者の傾向として、和解条件に頭金・利息・期間の短縮を求められるケースが増えました。そのため、思ったような効果が得られない場合もあるため、一概に任意整理で問題が解決するとは言い切れないところがあります。
借金総額を大幅にカット(1/5~1/10へ圧縮)することが可能で、毎月の返済額も大幅に変わります。
住宅ローンがある場合でも、要件を満たしていれば、そのまま維持できる可能性があります。
さらに、実際に財産を処分することがないため、借金の重圧だけを低くできる可能性が非常に高い手続きです。よって、クレジットカードが使えなくなったとしても、生活費として残る金額が大きく変わるはずなので、クレジットカードが使えないことだけに注目するのではなく、全体的にどうなるのかを弁護士と共にシミュレーションしましょう。
借金そのものを帳消しにする手続きなので、毎月の支払いはゼロになります。
自己破産と聞くと、何もかもを失うと思われますが、対象になる財産は、20万円以上の価値のあるものです。また、自由財産の拡張を行えば、最大で99万円までの財産を残すことが可能なため、実際は、思ったほどのデメリットがないケースが多いです。自己破産をすることによって、収入と固定支出のバランスが取れるようになるのならば、クレジットカードが使えなくても、生活することに困ることはなくなるはずです。
クレジットカードの支払いが難しくなって、当事務所へ沢山の方がご相談にいらっしゃいます。
この時、債務整理をすることに納得ができても、現在持っているクレジットカードがどうなるのか、今後どうなるのかという質問をよく受けることがあります。
しかし、債務整理をすることで、一定期間クレジットカードが使えなくなったり、持つことができなくなります。
それを聞くと、「クレジットカードはまだ使いたいから…」と、クレジットカードに固執し、生活再建を諦める方が稀にいらっしゃいます。
債務整理をしないと断るのもあなたの権利です。
それは、あなたの自由ですが、人として、本当にそれで大丈夫なんだろうか…と心配になります。
今、本当にあなたにとって必要なことを考えていきましょう。
弁護士があなたにご提案しているのは、あなたが明るく輝いていける未来です。
債務整理対象のクレジットカードについて
通常、債務整理を依頼したクレジットカードは、弁護士がすべて回収し、ハサミを入れてから、各カード会社に返送する決まりになっています。
その対象のクレジットカードは、強制解約されてしまうので使用できなくなります。
持っているクレジットカードは、全部処分しなくてはいけないのか?
クレジットカードが回収の対象になるかは、あなたの選ぶ債務整理の種類によって変わってきます。
債務整理の種類に分けて解説します。
任意整理は、あなたの任意で金融会社を選ぶことができます。
任意整理すると決めたクレジットカードは、その場で回収することになります。
よって、任意整理をしないクレジットカードまで回収することはありません。
回収していないカードについては、途上与信のタイミングまで使うことは可能ですが、そのタイミングがいつなのかは、各クレジットカード会社によって違うので何とも言えません。
いつ使えなくなるかはわかりませんので、当てにしないことが大切です。
※途上与信とは、実は、あなたが知らないだけで、契約中に定期的に審査がされています。この審査のことを途上与信と言います。
どちらの手続きにおいても、あなたの借金すべての手続きになるので、クレジットカードはすべて回収になります。
万が一、クレジットカードを所有していることを黙っていると、バレた時に裁判所に手続きが認められず、失敗に終わる可能性が非常に高いのでご注意ください。
債務整理中にクレジットカードをつくることはできるのか?
信用情報機関に事故情報として登録されるので、クレジットカードの申込みはできません。
以下の期間を参照してください。
<事故情報として登録される期間>
JICC、CIC、KSCいずれも登録期間は、完済から5年
個人再生
JICC、CICは、完済から5年
KSCは、開始決定日より10年
自己破産
JICC、CICは、免責許可決定より5年
KSCは、破産手続きの開始決定より10年
それでもクレジットカードの申し込みをしたい場合…
任意整理であれば、裁判所に申立てを行いませんし、クレジットカードの申し込みをしても問題はありません。
しかし、個人再生と自己破産は、裁判所に申立てを行う手続きです。
通帳のコピーや家計収支表の提出などがあるので、抜け道などなくバレます。
バレることがあれば、その手続き自体が失敗に終わる可能性も非常に高いのでやめましょう。
次にクレジットカードが使えない期間の代用品について解説します。
債務整理でクレジットカードが使えない時の代用できるもの
債務整理や信用情報機関に事故情報として登録されている期間にクレジットカードが使えなくて不便や不安を感じることがあると思います。
その際に代用できるものをご紹介します。
クレジットカードの代用としてデビットカード
信用情報機関に事故情報として登録されていても、口座をつくることは可能です。
そして、デビットカードを発行してもらうこともできます。
デビットカードとクレジットカードの差をご覧ください。
デビットカード | クレジットカード | |
支払いのタイミング | 所定の口座から即時 | 後日、後払い(借金) |
使える限度額 | 対象の口座の預金残高内 | 利用限度額まで |
作成時の審査 | 不要 | 必要 |
リボ払い | 不可 | 可能 |
分割払い | 不可 | 可能 |
デビットカードが使えるお店と使えないサービス
コンビニや店舗のレジで、所有しているVISA、JCB、Mastercardなどの国際ブランドのロゴが確認できれば利用可能です。
サービスによっては、デビットカード不対応の場合もあるので、以下のものには注意が必要です。
ネットショッピング(デリバリーサービス)
クレジットカードの代用が可能ですが、一部商品によっては使えない場合もあります。
高速道路
デビットカードでは利用できません。ETCパーソナルカードが代用可能です。
デポジット形式のカードです。
携帯電話の決済
大手キャリアでは対応可能ですが、対応ブランドの確認が必要です。
(引き落としのタイミングも要確認)
格安SIMについても、デビットカードが利用可能か要確認。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは、多くのデビットカードでは利用できず、一部のデビットカード条件付きで対応しているようです。
よって、「使えない」と考えておく方がトラブルも回避できます。
公共料金
電気代・ガス代・水道代の支払いにデビットカードは使えないケースが多そうです。
名古屋の代表的な、中部電力、東邦ガス、名古屋市上下水道局のいずれも使えません。
公共料金の場合は、デビットカードを使わず、口座振替または払込票を利用した方が良さそうです。
プロバイダ料金
こちらも多くのプロバイダーでは、デビットカードに対応していないようです。
デビットカードを使うメリット
- 使いすぎの防止
- お金の管理や家計簿がつけやすくなる
- ATMの出金手数料の節約になる
クレジットカードは、あなたの収入や返済能力に見合った利用額というものが定められていて、その範囲で利用が可能でした。
一方のデビットカードは、あなたの口座にあるお金でやりくりをすることになるので、返済に追われることはなくなります。
ただ、即時決済となるため、口座にあるお金はその場で引き落とされてしまうので、無計画で使うと、債務整理後は借り入れもできなくなるので要注意です。
デビットカード以外でクレジットカードの代用ができるもの
クレジットカードが利用できない期間には、デビットカード以外に以下のものが利用できます。
- プリペイドカード
- スマホ決済
- ETCパーソナルカード
- QRコード決済
現在は、いろんな決済方法があります。
どれも入金が先に必要なものばかりですが、決済の仕方も多様化したので、クレジットカードだけにこだわらなくても困ることが少なくなりました。
例えば、Amazonを利用する場合には、Amazonカードから入金をして、これまで通りショッピングを楽しむこともできます。
利用額を決めて入金できるので、家計管理がしやすくなります。
債務整理をするとできなくなる契約など
債務整理をしたことで、社会的にダメージを受けることは基本的にはありません。
ただ、信用情報機関に事故情報として登録されることになるので(所謂ブラックリストのこと)信用情報の照合が必要になる契約は一定期間できなくなります。
- スマホの割賦契約
- 新規クレジットカードの申込み
- 新規の借入、ローン契約
- 保証人
こういったことに制限を受けます。
→ブラックリスト(信用情報機関)事故情報の登録期間はどのくらい?
会社から借入をしていたり、家族から資料をもらわなければならないケースで躊躇される方はいますが、社会的にバレることもなく、任意整理、個人再生、自己破産を行う人がほとんどです。
特にクレジットカードをひけらかすことも実際はないと思います。
債務整理をしてクレジットカードが持てなくなることは、当人の心理的な問題の方が大きいものです。
では、その心理的な問題の要因となりそうなものを順に解説していきます。
実際に債務整理をした方にその後を聞いてみると…
あなたが気になるのは、債務整理をした方のその後の体験談ではないでしょうか?
当事務所でご依頼者様から頂いたお話の一部をご紹介します。
Aさん
債務整理をけついできたことで、お金、返済、苦しい、死にたい…といったネガティブな気持から解放されたので、債務整理を決断したことで、こんなに楽になれるとは思いませんでした。
Bさん
弁護士に相談する勇気は必要でしたが、手続きが終わるまでの間、借金の支払も取り立てもストップしてもらえて、本当に気持ちが楽になりました。家計の見直しをするきっかけももらえて良かったです。
Cさん
借金の支払いがストップしている期間、これまでの生活が嘘のように感じました。実は、借金なんかしなくても毎月生活できることに気づきました。
Dさん
現金しか使えないことで、無駄遣いが減って、お金の使い方にも計画性が持てるようになりました。
Eさん
クレジットカードがなくても、生活に不自由を感じなかった。必要な時は、デビットカードやプリペイドカードで十分代用がきくことを知りました。
Bさん
お金の管理能力が向上しました。もうあんな思いはしたくないので、このまま頑張って生活していきたいと思います。
多くのご依頼者様からは、前向きなお言葉を何度も頂戴してきました。
本当に弁護士として嬉しい限りです。
どうしても早期にクレジットカードが欲しい場合
デビットカードやプリペイドカード、その他の決済方法では、クレジットカードよりも使い勝手が悪い部分があるのも事実です。
決済方法の利便性を向上させたいのであれば、
デポジット型クレジットカード
というものがあります。
これは、保証金を預けて、その範囲で利用できるカードです。
プリペイドカードとの違いは、請求までタイムラグがクレジットカードと同じように発生するということです。
通常のクレジットカードの審査を申し込むよりも、審査は通りやすいと言われています。
まとめ|クレジットカードにこだわるのはなぜかを考えてみよう
この記事では、クレジットカードの代用品として
- デビットカード
- プリペイドカード
- スマホ決済
- ETCパーソナルカード
- QRコード決済
- デポジット型クレジットカード
6つのものをご紹介しました。
債務整理をしなければならないほど、今の生活が困るのであれば、クレジットカードが持てなくなることにばかり気を取られないでください。
クレジットカードの代用品は、いろんなものがあります。
その場でお金を払わず、モノやサービスが手に入るのがクレジットカードの魅力だったかもしれません。
でも、それは、魔法のカードではなく、あなたを苦しめることになった悪魔のカードだったはずです。
あなたご自身を大切にするためにも、クレジットカードにこだわっていた理由を今一度考えてみてください。
これを機にあなたに合った決済スタイルを探してみるのもいいかもしれないですよ!
当事務所、アーク法律事務所へのご相談には来所が必要です。
場所は、名古屋市中区丸の内3丁目17番地13号 いちご丸の内ビル6階にあります。
地下鉄「久屋大通駅」1番出口より北へ徒歩1分です。
面談時間は、平日10時より行っています。
平日夜間・土日にも対応しています。
ご相談料は不要です。
何度ご相談いただいても、セカンドオピニオンのご相談でも無料です。
あなたの状況をどうすればいいのか、親身になって考えます。
アーク法律事務所は、債務整理に注力した弁護士が運営しています。
<成功事例>
個人再生の成功事例|借金大幅ダウンで財産も守れる優れた手続き
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