毎月の養育費や分割した慰謝料を支払うことができなくて、借金を重ねてしまうこともありますよね。
借金が積み重なって生活が苦しくなってきた場合どうしたらいいのでしょうか?
法律は、あなたを守ることができるのでしょうか?
結婚していた頃には感じなかった金銭的な問題が、今重くのしかかって感じることもありますよね。
ましてやコロナ禍ということもあって、給料に影響を受けている場合も少なくないと思います。
自分が生きていくのが精一杯なのに、養育費や慰謝料というものは、どうにかすることができるのでしょうか?
一緒に考えていきましょう。
養育費と慰謝料には、どんな効力があるのかをまず知ろう!
離婚した相手に養育費を支払わなければならないと決まった時、その養育費にどれほどの意味があるか知らない人は多いかもしれません。
養育費とは
血のつながりのある子供の生活を保持するために支払わなければならない義務とされているお金のことです。
例えば、あなたが元夫ならば、別れた妻にではなく、子供のために支払っていくお金のことです。
踏み倒す人も多い印象を受けるかもしれませんが、給料の差し押さえや強制執行もできてしまうものです。
慰謝料とは
例えば、それが離婚によってであるのならば
相手が離婚によって被る精神的苦痛に対して支払わなければならないお金のことです。
こちらは、別れた相手に対して支払うお金のことです。
同じく慰謝料も、差し押さえや強制執行ができます。
どちらも支払いから逃れることのできないものです。
借金と養育費(慰謝料)どちらの支払いを優先させるべきなのか?
まんべんなく支払えていればいいのですが、支払いに行き詰ってくると、どこにお金を払うべきか悩むことがありますよね。
そんな時、どうしたらいいのでしょうか?
答えは、あなたの考え方次第でよい。
なのですが、
養育費や慰謝料よりも借金を優先させると…
別れた妻からの取り立てを受けることになります。
借金よりも養育費や慰謝料を優先させると…
金融会社から取り立てを受けることになります。
よって、どれを優先させるかは、あなたの考え方次第ですが、どれかを優先させれば、支払えなかったものから、取り立てにあうことになります。
場合によっては、差し押さえや強制執行されることがあるのです。
では、何か解決につながる方法を探さねばなりません。
支払えないお金はどのように解決することができるのか?
まず、養育費も慰謝料も支払いを取り消すような手続きは存在しません。
どちらも、最後まで支払い続ける必要があります。
ですが、その代わりに借金の問題には解決方法があります。
その解決方法の呼び名を債務整理と言います。
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の主に3つがあります。
任意整理
利息をカットし、元金だけを3~5年で返済していくものです。
個人再生
借金総額を5分の1~10分の1に減額し、3~5年で返済していくものです。
自己破産
借金を帳消しにする手続きです。
あなたの状況に応じて、この3つの方法のどれかで借金の問題を解決することができます。
<債務整理する最大の利点>
借金が減額or帳消しになれば、免責されない(免除されない)養育費や慰謝料の支払いに対応しやすくなりませんか?
債務整理の依頼は、弁護士にします。
債務整理の手続き中の養育費や慰謝料の支払いはどうなるのか?
任意整理、個人再生、自己破産のどれを選んでも、養育費や慰謝料の支払いが止まることはありませんが…
債務整理の依頼を弁護士が受けた時点で、借金の支払いが一旦止まります。
借金の支払いが止まれば、どれほど生活を圧迫していたものなのかも身に染みて感じることができると思います。
ただし、手続きが終わるまでの期間には、お金がかかることになります。
弁護士費用と手続きに伴う予納金(裁判所に支払うお金)などがかかります。
あなたの状況によっては、借金の支払いが止まった分で、弁護士費用や予納金を捻出しなくてはならない厳しい状況となるかもしれません。
ですが、その後の未来のお金を考えてみれば、今との違いも明確に感じることができるようになりませんか?
何より、債務整理をすることで
養育費や慰謝料の支払いの目処をきちんと伝えることができるようになるはずです。
それでも支払いが苦しい場合はどうするべきなのでしょうか?
減額調停を起こせるのは養育費、示談締結後の慰謝料の減額は難しい
債務整理をするだけでは、実際に厳しいという相談を合わせていただくことがあります。
その時に、僕が提案できることは、養育費に対して、減額調停という方法があるということだけです。
示談締結後の慰謝料に関しては、その慰謝料額が見合わないとする理由が無ければ通りません。
残念ながら、単に支払いが厳しいという理由だけでどうにかなるものではありません。
養育費の減額調停ができる場合は以下に該当する場合です。
- 支払う側が再婚し、扶養家族が増えた場合
- 受け取り側が再婚した場合
- 支払い側の収入が減った場合
- 受け取り側の収入が増えた場合
こういったアドバイスや提案も相談時に行っています。
まずは、受け取り側になる元妻が、話し合いで減額を認めてくれればいいのですが、聞き入れてもらえない時には、調停を考えたりしなくてはなりません。
あなたの状況や相手の状況によってどうなるかは変わってきますので、合わせてご相談ください。
【まとめ】支払いの義務を全うできる父親(母親)でいることの大切さ
最後に、あなたが養育費や慰謝料を支払う立場である場合、目の前に子供はおらず、やってしまったことも風化されていき、何のためにお金に悪戦苦闘しているのかわからなくなることもあるかと思います。
ですが、
あなたの血のつながった子供に対する責任としてのお金が養育費です。
子供には、何の罪もないことですよね。
苦しさの原因は人それぞれだと思いますが、いつかは、支払い義務の終わる養育費です。
大きくなった我が子と対面しても、胸を張っていられる存在であり続けるためにも、今日という日を超えていきましょう。
そのために、借金が膨れ上がってしまっているのなら、責任を果たせるように債務整理を検討してください。
養育費や慰謝料の免除はできませんが、支払いやすくするために借金を整理することはできますよ!