離婚後、生活が大きく変わる中で、クレジットカードやキャッシングの支払いが重くのしかかることがあります。
離婚後も続く借金の返済に悩む方は多く、支払い義務についての不安は尽きません。
しかし、借金問題を放置すると、さらに生活が厳しくなる一方です。
そこで今回は、離婚後のクレジットカードの支払い義務がどうなるのか、そして借金の支払いが難しい場合には、借金を整理し、安心を取り戻すための「債務整理」という方法があります。この記事では、債務整理の具体的な3つの方法をご紹介します。
当事務所、アーク法律事務所は、債務整理を活用することで、再スタートを切る手助けをいたしますことをお約束します。
離婚後のクレジットカードやキャッシングの支払い義務について
離婚後のクレジットカードの支払い義務は、ケースによって大きく異なります。一般的に、以下の点が重要になってきます。
1. クレジットカードの種類
■本人名義のカード
離婚後も、ご自身が契約したクレジットカードについては、ご自身の責任で支払いを行う必要があります。
■家族カード
配偶者の名義で発行された家族カードを利用していた場合、原則としてご自身に支払い義務はありません。ただし、家族カードの利用規約や、離婚協議の内容によっては、責任を負う場合もあります。
2. 利用目的
■生活必需品
食料品、光熱費など、共同生活に必要なものを購入した場合は、夫婦で支払い義務を共有する場合があります。
■贅沢品
高額なブランド品など、個人的な楽しみのために使用した場合は、原則として利用者が支払い義務を負うことが多いです。
3. 離婚協議の内容
離婚協議書に、クレジットカードの債務に関する具体的な取り決めがあれば、それに従う必要があります。
4. 民法761条
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方もその債務について連帯責任を負うという規定があります。しかし、これはあくまで原則であり、個々のケースによって解釈が異なります。
5. その他の要因
■カード会社の規定
カード会社によっては、独自の規定がある場合があります。
■離婚の原因
離婚の原因が一方的な浪費などであった場合は、支払い義務に関する判断に影響を与える可能性があります。
6.離婚後のクレジットカードに関する注意点
■カードの解約
離婚後は、速やかに不要なクレジットカードを解約することをおすすめします。
■利用履歴の確認
離婚前に利用したクレジットカードの利用履歴をしっかりと確認し、不明な点があればカード会社に問い合わせましょう。
■弁護士への相談
複雑なケースや、相手との間で合意が得られない場合は、弁護士に相談することを検討しましょう。
離婚後も残る借金への対処方法
離婚後も借金を抱え続けることは、新しい生活を始める上で大きな足かせとなります。
特にクレジットカードやキャッシングの高額な返済が難しい場合、法的な債務整理を考えるべきです。
ここでは、借金問題を整理し、生活の安定を取り戻すための3つの解決策を紹介します。
1 任意整理で解決する方法
任意整理は、将来利息をカットし、元本だけを3~5年で弁済する手続きです。
任意整理の効果は「将来利息をカットすること」です。
つまり、減るのは、利息分だけで、元本はそのまま残ります。
あなたの収支バランスによりますが、毎月の返済額が大きい場合は、任意整理だけでは厳しいことも想定されます。
また、最近の債権者の傾向として、和解条件が厳しくなっています。
- 頭金
- 利息
- 期間の短縮
こういったことを要求されてしまうと、今、返済に困るご相談者様には、不利な条件が加算されて、借金問題の解決には至らないことがあり、方針変更を考えていただく必要がでてきます。
でも安心してください。
債務整理の扱い件数が多い弁護士は、債権者の和解条件を熟知していると思います。
■クレジットカードの利息カット
利息や遅延損害金をカットし、元本だけの返済にする交渉が可能です。
■裁判所を通さないメリット
裁判所を介さないため、周囲に知られずに進められることが大きな利点です。特に、離婚後に周囲に借金問題を知られたくない場合に有効です。
債権者との和解交渉は、すべて弁護士が行います。ご依頼者様には、和解条件に同意できるかを判断していただきます。そのまま任意整理で手続きを進めて問題ないのか、途中で方針を変更すべきかを弁護士とその都度相談することも可能ですので、ご心配なことはすべて弁護士にお尋ねください。
2.個人再生で解決する方法
個人再生は、住宅ローンを除いた借金総額を大幅に圧縮(5分の1~10分の1)し、3~5年で弁済する手続きです。
自己破産とは違い、所有財産を売却処分することはありません。
ただし、年金・保険料・税金・養育費・損害賠償金の支払は個人再生の対象外です。非免責債権といって、免除されることのない支払いと法律で決められています。
特に住宅ローンを抱えている方にはおすすめの方法です。
住宅ローンについては、住宅資金特別条項の要件を満たしていれば、これまで通り支払っていくことが可能ならば、維持できる可能性があります。
つまり、住宅ローンと借金総額は別で考えます。
圧縮額は、最低弁済額を参考にしてください。
最低弁済基準額 | |
借金の総額 | 最低弁済額 |
100万円未満 | 全額 |
100万円~500万円未満 | 100万円 |
500万円~1,500万円未満 | 借金の総額の5分の1 |
1,500万円~3,000万円未満 | 300万円 |
3,000万円~5,000万円未満 | 借金の総額の10分の1 |
この「最低弁済額」と「所有している財産の査定額を足したもの(清算価値)」の多い方が、最終決定される弁済額になります。
例えば、450万円の借金があるとします。
最低弁済額は、100万円です。
財産を足したら、150万円になった時
150万円が弁済額になり、300万円の減額に成功となります。
所有財産とは
ローンのない車、学資保険、生命保険、株、退職金見込額(8分の1)などです。
個人再生をするための条件は、
安定した収入があることです。
無職、専業主婦(主夫)、生活保護受給者は対象外です。
アルバイトでも定期的に継続した収入があれば手続きは可能です。
住宅ローンについては、
個人再生と住宅ローン「住宅資金特別条項」とはどういうものなのか?
こちらをご参照ください。
個人再生の弁護士費用について
個人再生では、裁判所に申立てを行い、その後すぐに「履行テスト」が始まります。この履行テストは、裁判所に「圧縮された借金を毎月きちんと支払っていけます」という証明をするために弁済額相当の積立金をします。
この積立金は、そのまま弁護士費用に充当することができます。
よって、弊所、アーク法律事務所の場合は、弁護士費用を工面していただく必要はありません。
【参考金額の例】
最短手続き期間は、7~8ヶ月です。積立金4万円×8ヶ月=32万円(実費・税込)これが弁護士費用となります。
※積立金の額は、借金総額に応じて変動します。手続き期間は、裁判所に申立てる書類などを早くご準備いただければ上記の通りの期間となります。
※個人事業主などの場合、再生委員が選任されることがあります。その場合、別途裁判所に支払う予納金(15~20万円ほど)がかかります。
3.自己破産で解決する方法
自己破産は、すべての借金を帳消しにする手続きとなります。
ただし、年金・保険料・税金・養育費・損害賠償金の支払は自己破産の対象外です。非免責債権といって、免除されることのない支払いと法律で決められています。
プラスの財産もお金に換えて、債権者に分配する必要がありますが、何もかもすべて取られてしまうということはありません。
家具家電、衣類などの生活必需品が没収されてしまうことはありませんし、最大99万円までの財産を残すことが可能です。
こちらの記事にて詳しく解説していますので、一読ください。
離婚後の借金整理で押さえておくべきポイント
■借金は放置せず、早めの対処が必要
借金は時間が経つほど膨らみ、返済が困難になるため、早めに弁護士に相談して適切な対策を講じることが重要です。
■債務整理を選ぶ基準
任意整理や個人再生、自己破産のどれが適しているかは、借金の額や収入状況、生活スタイルによって変わります。
■弁護士への相談のメリット
専門的なアドバイスを受けることで、自分に最も適した解決策を選択できるだけでなく、手続きがスムーズに進みます。
まとめ|弁護士に相談して最適な債務整理の方法を選びましょう
離婚しても残る婚姻中の借金には、苦い思いがあり、憂鬱な気持ちになりますよね。
ですが、あなたの経済状況で借金の返済が難しいのであれば、債務整理を行うことで、早期解決を目指すことが可能です。
借金の終わりをもって、新しい人生へと羽ばたいて行ってください。
弁護士にご依頼いただければ、借金の支払い・督促をストップさせることができます。
弊所、アーク法律事務所の場合は、ご依頼いただいた即日にストップさせます。
その際に着手金等は不要です。
まずは、あなたの生活を確保することが先だと考えております。
今、借金の返済にお困りの場合は、面談相談のみとはなりますが、名古屋にあるアーク法律事務所までお越しください。
場所は、名古屋市中区丸の内3丁目17番地13号 いちご丸の内ビル6階にあります。
地下鉄「久屋大通駅」1番出口より北へ徒歩1分です。
面談時間は、平日10時より行っています。
平日夜間・土日にも対応しています。
ご相談料は、何度でも無料です。
セカンドオピニオンのご相談も無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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