これらの要因によって、手元に残せるかが決まります。次章で詳しく見ていきましょう。個人再生を検討しているが、車やバイクを残せるか不安」という方へ――。
個人再生手続きを行うと、車やバイクを手放さなくてはいけないのか、多くの方が気にされています。実は、ローンの有無や査定額によっては車やバイクを引き上げられるリスクがあるものの、適切な対策を取れば、手元に残せる場合もあります。この記事では、車やバイクを残すために重要なポイントを分かりやすく解説し、具体的な対策もご紹介します。今後の生活を守るために、ぜひ最後までご覧ください。
「車」の存在が気になりすぎて、無理な任意整理をしようとする方がいます。
Q:あなたの車はどうなるのか?
所有権が自分にあれば残せます。
所有権が自分になければ残せない可能性が高いです。
では、詳しく解説していきます。
【解説】個人再生で車・バイクは残せる?ローンや査定額の影響を知ろう
個人再生は、借金を大幅に減額できる手続きですが、その一方で、車やバイクなどの財産を手放す必要があるかどうかが気になる方も多いでしょう。特に車やバイクは、生活の重要な一部ですから、できれば維持したいところです。
ここでは、まず「車やバイクを残せるかどうか」を左右する要因として、以下の3つがあることを押さえておきましょう。
■ローンの有無
■査定額
■所有権の有無
ローンの有無と査定額
まず、ローンの有無が重要です。
ローンが完済されているか、まだ支払いが残っているかによって、対応が異なります。
ローンがない場合でも、車やバイクの査定額が清算価値に影響し、最低弁済額に反映されることがあります。特に高価な車両は、弁済計画に大きな影響を与える可能性がありますので、査定額に注意が必要です。
所有権の有無|所有権留保の車両には注意
さらに、車やバイクの所有権の有無も重要な要素です。車を購入する際に「所有権留保」契約が結ばれている場合、車両の所有権はローン完済までは販売店や金融機関に留保されます。
これは、ローンが完済されるまでは、法的には車の所有者が自分ではなく、ローン会社であることを意味します。
この場合、ローンを支払えないと車を引き上げられるリスクが生じます。
また、タクシードライバーや配送業などの個人事業をされている場合、所有権留保がある車両については、車を残すための交渉や別除権協定などの特別な対応が必要となることが多いため、早めに専門家へ相談することをお勧めします。
車やバイクを残せる条件|ローンや完済状況別の対処法
個人再生を行う際、車やバイクを残すことができるかどうかは、主に「ローンの有無」や「財産の査定額」によって変わってきます。それぞれのケースに分けて解説します。
ローンなし・完済済みの場合
ローンを完済している、またはローンがない車やバイクの場合でも、注意が必要です。
車やバイクの査定額が清算価値に含まれ、その分だけ返済金額が増えることがあります。
車の場合
・国産車である
・新車価格が300万円以下
・初年度登録から7年経過
50㏄以上のバイクの場合
・購入から3年以上経過
この条件に該当する場合は、個人再生手続きに問題なくバイクを残すことができます。
この条件に該当しない場合は、
バイクの査定額を清算価値に計上する必要があります。
50㏄以下のバイクの場合
この条件に該当する場合は、個人再生手続きに問題なくバイクを残すことができます。
ローンを完済していても問題になる条件
・外車
・初年度登録から7年未満
このいずれかに該当する場合は、清算価値に計上する必要があります。
ローンあり、マイカーローンの場合|車を引き上げられるリスクは?
マイカーローンの場合、車自体を担保に取られることはなく、銀行などの金融機関はお金の貸付のみを行っています。
債権者一覧表に記載することにはなりますが、ローンの支払いが残っていても、車を引き上げられるリスクはありません。ここで重要になるのは、車の査定額です。
特に、マイカーローンを利用している場合、購入から年数が経っていないことが多いため、新車だった場合は査定額が高くなる可能性があります。高額な査定が出ると、その分が清算価値に計上され、最低弁済額に影響することになります。このため、車を残す場合でも、査定額の確認と弁済計画への影響をしっかりと理解しておくことが重要です。
ローンあり、ディーラーローンなどの場合
ローンを組んでいるが、直接ディーラーローンを組むこともあると思います。
この場合は、所有権留保となっており、所有者は、ディーラーや○○フィナンシャルなどとなっているはずです。
つまり、所有権があなたにはないことを意味しています。
よって、
所有者である債権者が車を回収し、売却することになります。
<売却されたらどうなるのか>
売却額の方が上回る場合は、返金という形になり、清算価値に計上する必要があります。
残価設定型クレジットの場合
今や積極的に各ディーラーでも勧められる残価設定型クレジット。
下取り価格を先に決めて、契約をする残価設定型クレジットは、人気の契約だと思います。
3年とか、5年後に契約した車をどうするのかを決めることができ、その期間満了までには、下取り価格までを分割で支払います。
この支払い途中で、個人再生をする場合も同じく、所有者があなたにはないため
車は引き揚げられることになります。
尚、引き揚げだけでは車の残金をペイできないので、下取りとの差額を請求されることになります。
よって、残価設定型クレジット分の支払いは、再生計画案に入れることになります。
リース契約車の場合
会社や個人事業主だけでなく、個人でも契約の検討がしやすくなったリース契約についてです。
リース契約は、原則、途中で変更不可の契約であったり、途中解約には、違約金を支払う必要があるものです。
税金やメンテナンス費用も含まれていたりするので、家計にも優しい契約の1つですね。
この場合は、
即座に車を返却と言う形になります。
さらに、
違約金を請求されることになるので、再生計画案に入れることになります。
ここまで、車のローンの有無や組み方についてを説明してきました。
次に、車を残すためにできる方法をお伝えします。
個人再生で車やバイクを残すための3つの方法
個人再生をする人は、必ずしも車を引き揚げられるというわけではありません。
今からお話する3つの方法のいずれかを使えば、車を残すこともできます。
清算価値に計上して、最低弁済額に影響することを受け入れる
1つめの方法は、
完済している車とマイカーローンが対象です。
財産としての価値があったとしても、清算価値に計上して、毎月支払っていくことになる弁済額に問題なければ大丈夫です。
財産があっても、毎月の弁済額が支払えるのであれば、財産を残せることが個人再生の魅力です。
ただし、毎月の弁済額が大幅に上がってしまうのであれば、車を諦める必要があります。
第三者弁済をしてもらう
自分で残りのローンを支払う行為は、偏頗弁済(へんぱべんさい)と言って、ペナルティを受けることになります。
自分では残りの借金を支払うことはできませんが、同居家族ではない第三者の人、例えば親御さんなどに残債を支払ってもらうことで、車を残すことができます。
この場合も、車の価値は、清算価値として計上する必要があるため、弁済額には注意が必要です。
別除権協定を結んでもらう
日常で使う車とは、ちょっと話が異なります。
車がないと仕事ができないという、個人タクシー、個人宅配業者などの方は、大変困ることになります。
その場合には、別除権協定というものを使います。
債権者にこれまで通りのローンの金額を支払うことで、車をこれまで通り維持していくことができるものです。
これまで通りに車のローンを支払えるならお得な協定!と思われるかもしれませんが…
別除権協定は、該当する人が非常に少ないのが難点です。
これは、タクシーの運転手や宅配業者などの個人事業主の人を対象とした協定です。
つまり、車がないと生計が立てられない仕事をしている方向けに作られた協定ということです。
【まとめ】個人再生と車やバイクの維持についての注意点
いろいろと、車の契約を見ていくと、細かな違いがあって複雑です。
簡単なまとめをします。
2.所有権が自分にある場合は、査定額を清算価値に計上する可能性があること
3.所有権が自分にない場合は、引き揚げられる可能性が高いこと
ここを軸に考えてみてください。
個人再生を行う際に、車やバイクを残すためには、ローンの状況や査定額に気を配りながら、適切な対策を取ることが重要です。
リスクを避け、生活に支障をきたさないようにするためにも、早めの相談が鍵となります。
当事務所、アーク法律事務所では、個人再生に関する無料相談を行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ご相談の場合はご来所が必要です。
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