2020年に始まったゼロゼロ融資の返済が開始され、そのピークが2023年7月~2024年4月と言われています。
しかし、返済ができない企業、個人事業主のために政府は新たな施策(コロナ借換保証)を行っています。
さて問題なのは、お金を借りることばかりに翻弄されて、
今後のビジネスの状態が本当に改善できるのか
その判断を冷静にできているかということです。
会社・法人・個人問わず、「借りたお金」というものは、いつかは返さなくてはなりません。
確かに工面さえできれば、その場を乗り切ることはできます。
しかし、今回のゼロゼロ融資の返済が始まりだした時、1つ大きな問題が起きています。
すでに経営が上手くいっていない事業者が無担保・無利子のゼロゼロ融資を借り、経営の見通しはやはり立たず、最終的には返済ができないという現実に突きつけられているということです。
僕も法律事務所を運営する1人の経営者です。
あなたの気持ちに寄り添って考えていきたいと思います。
簡単に借りられたゼロゼロ融資の落とし穴
ゼロゼロ融資の最大のメリットは、無担保・無利子、しかも3年間政府が利息を払ってくれるというものでした。
しかし、その3年という期間も終わりを迎え、5年の据置期間があっても、利息の返済がスタートした個人事業主・中小企業の方は多いことでしょう。
さらに予測できなかった事態として、物価高騰によるダメージです。
原材料費が上がってしまったり、維持費のコストの増加、値上げに伴う消費者の減少など、コロナによる社会規制の緩和がされても、経営再建には大きな闇が消えない状態が続いています。
夢を持って始めたビジネスだったことだと思います。
それが、新型コロナウイルスという未知のウイルスにより、世界中が大混乱しました。
やっと、念願叶って起業したところだったという方もいたと思います。
毎年の売り上げが今年も続くものだと思っていた方も沢山いたと思います。
誰もが予想もしなかった事態です。
そこに手を差し伸べた政府の〝ゼロゼロ融資〟
これをラッキーと借りた経営者も少なくないと思います。
無担保・無利子なのに最大で6,000万円という高額なお金が借りられる制度でした。
あなたは、今、このゼロゼロ融資の利息、元本の返済ができる経営状態でしょうか?
コロナ借換保証は得策なのか?
政府が利息を負担した3年が過ぎる前に打ち出した施策は、コロナ借換保証です。
無担保・無利子だったゼロゼロ融資とは違い、今度は、金融機関の伴走支援型となるため、利用要件を満たさなければなりません。
経営状態の改善が見込めることも条件の1つです。
<利用条件>
- セーフティネット4号の認定
- セーフティネット5号の認定
- 売上高が5%以上減少
- 売上高総利益率/営業利益率が5%以上減少
詳しい説明は、上記リンクをご参照ください。
コロナ借換保証は得策に見えます。
しかし、いずれにも該当しない又は、審査が通らない場合には、全く意味のない制度になってしまいます。
そうなると、今の状態で、ゼロゼロ融資を受けているのであれば、返済の目処をつけていかなくてはならないという厳しい状況になります。
経営の限界を感じたら、弁護士に早めの相談を!
新型コロナウイルスの影響、物価高騰による影響は、どの企業にも大きな打撃を与えました。
ゼロゼロ融資やコロナ借換保証で、経営再建できる場合は、そのまま頑張って欲しいです。
しかし、どう頑張ってみても、
この先の経営が心配だと感じるのなら、その段階で弁護士にご相談ください。
弁護士に相談したからと言って、何か悪影響が起こることはありません。
また、実は、経営が上手くいってなかったけれど、ゼロゼロ融資を借りてしまったという場合でも、早めにご相談ください。
法人・会社の場合の破産には、お金が掛かります。
資金が底をつく前に最善の方法を一緒に考えましょう!